【新連載】教えて! ブルボンヌ先生 「ワガママと自由の境界線」 プロローグ

「それはワガママよ!」と言ってくるババアなんて無視して! ブルボンヌ先生が教える、自由と迷惑の境界線

SHARE Facebook Twitter はてなブックマーク
「それはワガママよ!」と言ってくるババアなんて無視して! ブルボンヌ先生が教える、自由と迷惑の境界線

まず、連載に先立って、みなさんにお伝えしとかなきゃと思うのだけれど、ワガママなのって、それはそれでいいと思うんだよね。ちょっと食傷気味だけど、「ありのまま」って流行り言葉にみんな浮かれたわけでしょ?

「あの子、ワガママね」と悪口を言われるとしたら、周りがそのワガママによって振り回されたり、嫌な思いをしたりした場合よね。それは「迷惑」だから、ちょっと話が違うワケ。

    時代と価値観で変わる「ワガママ」のライン

たとえば、出産や育児のために休暇を取る人が職場にいるとする。その人の仕事が、他の人に振り分けられて、周りの人が忙しくなった。そしたら、その人たちがどう思うか。

アタシ個人としては、そういう休暇をなかなかとれない気遣いすぎる日本人気質のほうを早くなんとかすべきだと思ってるわよ。でも休暇をとる人がもともと嫌われぎみなキャラだったら、「人に仕事押し付けやがってクソワガママな女!」と思われるのも現実でしょうね。結局「わがままなやつ!」という反射的な感情って、直接迷惑をこうむった人にとっては、なくすことのできないものだと思うの。

でもね、ネットに出現するような、一般論で正義を振りかざすババアが、知りもしない他人のことをいちいち「それはワガママよっ」とか息巻いてるのはしょっぱいわねーと思うの。そういうのはたいてい「みんなが私と同じように不自由であってほしい、そんな風に自由に生きるなんて許せない」という嫉妬心からきてんのよね。

ひと昔前なら、性的少数者が「ありのまま」に生きることは、ワガママだと言われてもおかしくなかった。うちの母親はありがたいことに理解してくれたけど、今でも理解してくれない親御さんも大勢いるわ。極端な例だと「孫の顔を見たかったのに、アンタが変態なせいで、私の希望が失われた。そんな異常でワガママな生き方は許さない」ってね。

今だったら、「性的指向は変えられないものなんだし、ちょっとひどいんじゃない?」と言ってくれる味方も増えたけれどね。だから時代や状況で、その生き方はワガママなのか、という社会通念のボーダーライン自体も動いていくものなのよ。

    覚悟を持てば、ワガママだっていいんです

アタシは「ワガママだからやめなさい」と言うつもりはない。ワガママに生きていいんですよ。ただ、それをしたことであらわれる他人の評価、金銭的な問題、人生の充実感などの結果は、覚悟しなくちゃいけない。

さっきも言った通り、ひと昔前は「人生のレールを外れた変態の、ワガママな自己アピール」であった性的少数者たちのカミングアウトは、今は、「愛する想いを偽らず、周囲の大切な人たちと心から通じ合える姿勢」にもシフトしつつあるんだから。でも、とくに過渡期において、それは辛い反発を内外から呼ぶものでもあったのも事実。何を大事に生きるか、という覚悟の問題なのよね。

ぶっちゃけ、アタシやアタシの大切な人たちが直接の迷惑をこうむらない限りは、みなさん好きにしてればって思うの。ネットにあふれる赤の他人を中傷する言葉たちなんて、本当の優しさから発しているものなんて数えるほど。ほとんどは「迷惑をかける、社会をだめにする悪者」ということにしやすい他者を貶めることで、自分の日々のうっぷんを晴らしてるだけ。その場合はむしろ、どこかの馬の骨のうっぷん晴らしの相手になってあげたことを感謝されるべきで、謝らなくてもいいのよ。ただ、もちろんそういう中身のない批判で傷ついちゃうことが、人生で一番避けたいものだって人も多いのも事実なんだけどね。

現実を見据え、その反射的な結果も覚悟した上でのワガママに対して、アタシはお叱りババアになるつもりなんてない。「こんな私はワガママでしょうか」というテーマの相談をいただいて、まず思ったのはそれよ。だから今回の連載の前に、そこは先に言わせていただくわね。

その上で、性の狭間をいろいろ見てきた「ケモノ道」人生のアタシなりの私見を欲していただけるのなら、口先八丁女装のお仕事として、皆さんにお答えしていきますよ。皆さんこれから、よろしくお願いしますね~。

(構成:穂島秋桜)

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

「それはワガママよ!」と言ってくるババアなんて無視して! ブルボンヌ先生が教える、自由と迷惑の境界線

関連する記事

編集部オススメ

多少の肌トラブルがあっても若さで乗り切れるのは20代まで。用賀ヒルサイドクリニック院長の鈴木稚子先生と一緒に、30代からは自己流の習慣を見直しましょう。

激務の通勤生活、今年で何年目? ふと気づけば、プライベートの暮らしは仕事に押しつぶされてぺちゃんこに。何のために頑張っているのかわからなくなることさえありますよね。「いつまでこんななんだろう」「働き方を変えたい」「でも方法が分からない」この連載では、そんな悩みや迷いをえいやっ!と乗り越えて、“ライフ”に“ワーク”をぐんと引き寄せてしまった彼女たちに話を伺います。

記事ランキング
人が回答しています