大手人材派遣会社「スタッフサービス」 月見里昌輝さん

大手人材派遣会社「スタッフサービス」 月見里昌輝さん

アベノミクスで株価は上がり、株価的には景気は回復しつつあるものの、暮らしが豊かになっている、と思えている人はまだほんのひと握りです。雇用も、求人状況などは上向きになりつつあるものの、これは「雇用全体」での話。非正規雇用は増えていても、正社員が狭き門なのはリーマンショック以降、大きく変わりません。

また、少子高齢化で労働環境も高齢化が進んでおり、若年層の確保はどの企業にとっても頭の痛い問題です。特に派遣は、マスコミによる「派遣」のネガティブキャンペーンによるイメージの悪化があり、若年層の確保は課題のひとつとなっています。

一度離職すると正社員になるのは難しい

「狭き門の正社員であっても、早くに辞めてしまう若年層は多いんです」と話すのは、大手人材派遣会社「スタッフサービス」の月見里昌輝さん。

「新卒で、飛び込み営業や過酷なノルマのあるサービス業など、不人気な職種にやむなく就職した人も少なくありません。新卒の3年以内の正社員離職率は四年制大学で30%、短大で40%と言われています。一度離職すると正社員になるのは難しく、非正規雇用を続ける非正規ループにはまってしまう人も多いんです」

また、自分の適性と合わない職種に進み、ミスマッチから辞めてしまうケースも多いのだそう。社会に出て早くに挫折を味わってしまうと、次に挑戦する気持ちがくじけてしまいがちなのも問題です。

派遣会社に正社員等として雇用され、そこから派遣先で働く「特定派遣」

こうした、「若年層が欲しい企業」と「再チャレンジしたい若年層」をつなぐサービスとして、注目されているのが「特定派遣」という働き方です。特定派遣とは、派遣会社に正社員等として雇用され、そこから派遣先で働くワークスタイルになります。

それまでの「登録型派遣」との最大の違いは派遣元から契約を更新しないと言われた場合の状況です。登録型派遣の場合、次の派遣先が見つかるまで給料が出ませんが、特定派遣の場合、その間も雇用元である派遣会社から給料が出ます。当然、派遣会社としてもタダで給料を支払い続けるわけにはいきませんから、速やかに次の仕事を見つけてきてくれます。

なお、登録型派遣同様に、特定派遣でも派遣先の企業から「うちの会社で正社員になって欲しい」というオファーがあったら、そちらに進むこともできます。

事前に適性診断を行い、適切な勤務先に派遣する「ミラエール」

室之園彩さん

室之園彩さん

スタッフサービスでも特定派遣の「ミラエール」というサービスを始めており、室之園彩さんは、現在リクルートジョブズに派遣され、求人広告を扱う営業担当のアシスタントとしてお客様の元を先輩社員と一緒に回る日々です。もともとは介護業界にいて、大きくキャリアチェンジを果たしました。

特定派遣という働き方を選んだ理由として「さまざまな仕事を体験してみたかったんです」と室之園さんは話しています。最初から「これがやりたい!」という業種を自分で見つけるのは、特に就業経験の浅い人にはなかなか難しいもの。キャリアビジョンや、仕事を通じ自分の強みは分かってくるものなので、さまざまな職場で、さまざまな仕事ができるのが特定派遣の魅力と言えます。

ミラエールではミスマッチを防ぐために事前に適性診断を行っており、室之園さんの場合、「挑戦する環境が向いているが、一方伝統的な環境も向いている」という診断だったそう。歴史ある企業ながら、社風は革新的なリクルートグループのリクルートジョブズは「挑戦と伝統」を兼ね備えた環境と言えるでしょう。

ネガティブな情報の方が目を引くために、テレビやネットを見ていると、「雇用は悪化、社会状況も悪化……」とガッカリするような情報ばかりが目につきますが、そのような中で、特定派遣のような間をうまく突くような取組みもあります。「ハケン」と聞いただけでダメ! とせず、内実をしっかり見極めていきたいですね。

ミラエール

(編集部)

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