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2014/01/12

女性大統領バチェレ氏が語る女性の政治参加の意義

市民運動、政治の世界は長らく男性が中心となって行われてきたが、最近では女性の活躍が目覚ましい。ドイツ、ノルウェー、デンマーク、スロベニア、アイスランド、バングラディッシュ、タイ、セネガル、コスタリカ、ジャマイカなどの世界各国の政治の世界では、女性リーダーが活躍している。

最近では2013年12月16日、南米チリの大統領選で、ミシェル・バチェレ氏が「教育の無償化」「格差社会の解消」を公約に掲げ、4年ぶりに再選を果たしたことが記憶に新しい。これで南米は、ブラジル、アルゼンチン、チリの3ヵ国が女性大統領となった。

「世界の半分は女性なのだから」政治参加は当然のこと

バチェレ氏は三人の子供の母であり、チリ初の女性大統領であり、国連女性機関(UNwoman)初の事務局長でもある。彼女は、UNwomanの事務局長として、2012年11月16日に日本で行った講演の中で、女性の政治参加、女性のリーダーシップの重要性を取り上げている。

女性が代表権を持つことはさまざまな理由で大切です。第一に、公正という点で明らかです。女性は世界の人口の51%を占めており、選挙の意思決定母体で完全な代表権を持つのは当然のことです。

議員に女性が占める割合は全世界で20%、日本で13.4%(2012年)。バチェレ氏に言わせればこれは明らかに低い数値。なぜなら、世界の人口の半分は女性であるからだ。

政治には男女間の議論が必要

また、バチェレ氏は女性の政治参加によって、様々な人々のあらゆるニーズに対応する効果的な政策を策定できると訴える。女性の性質、経験は男性と異なるため、女性ならではの声、視点、洞察力を政治の世界に取り入れることで、今まで男性には見えなかった社会の側面が見えてきたり、女性が求めていることを社会に反映することが可能となる。男女が議論の場に加わることで、結果としてより多くの国民の要望に敏感に答えられるようになると、彼女は考えているのだ。

女性が地位につくことは幼い少女の将来を変えるかも

そして彼女は、政治における意思決定のプロセスへ女性が参加することには数多くの利点があると訴えている。講演会では、彼女自身の印象的な経験談が紹介されている。

我々は、シンボルの力を過小評価してはいけません。前フィンランドの大統領タルヤ・ハロネン(女性)は、在職9年目に幼稚園に訪問したときの話をよくします。彼女は、子供たちに大きくなったら何になりたいかを尋ねました。一人の小さい男の子は黙っていました。そして、女の子が、“多分、大統領になりたいんでしょう?”と言いました。男の子は、“いいえ、だって、女の子しか大統領になれないんだから。”と、答えたそうです。私自身のことでも、防衛大臣であった時に、私も、大統領になれるかもしれないと思えるようになりました。このような地位に女性がつくことは、幼い少女や女性に、将来、何になるのかという希望を与えることになります。

女性の社会進出で後れをとる日本

世界経済フォーラムの「2012年グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」で135ヶ国中101位の日本は、世界各国と比べると女性政治家、女性事業家、女性ビジネスマンの活躍の機会、声をあげる場がまだまだ少ない。バチェレ氏は「今やどの国も、男性・女性の両方が生み出す創造性や革新性なくして発展はありえない」と言い切っている。日本の発展のカギを握るのは、ウーマンパワーなのかもしれない。

中沢諒