バブル姉妹が「アラサーは挫折を学べ」

上:角田朋子(妹)、下:ツノダフミコ(姉)

>>【前編はこちら】“やりたくないこと”はやるな! バブル姉妹から学ぶ、悩めるアラサーが「我慢しない人生」を歩む方法

バブル時代に青春を謳歌し、2012年に『女地獄の歩き方』(マガジンハウス)を著したマーケッターのツノダフミコさんと角田朋子さんのユニット、ツノダ姉妹。前編では、アラサー世代の「こじらせ」について分析していただきました。後編では、「こじらせ」から脱出して第一歩を踏み出すためのヒントを伺います。

ゴール設定は意味がない! 上手な挫折を学ぶべき

――お二人は様々な人生経験をされていますが、その経験はその後の人生で役立ったと思いますか?

角田朋子(以下、妹):カードローン地獄とか、不倫地獄とか、しなくてもいいことはいっぱいしたなと思う。

ツノダフミコ(以下、姉):まあわざわざ、修羅場を作ることもなかったけど、私は後悔してません。(キッパリ)

:賢い方法を知らなかったから、突進して壁に頭ぶつけてダーっと血を流したけれども、みなさんは情報がちゃんとあるので羨ましいです。「新型うつ」になったら精神科に行けばいいと知ってるだけでもいいと思います。

――うつ病を患ったときはどんな状態だったんですか?

:何にも考えられなかったです。季節も感じられなくなるんですよ。病気の存在は知ってはいたけれど、「自分がまさか」と思ってたし、そういう情報も少なかった。

:少し前は、こういう何も知らずに病んじゃった人がいっぱいいたんだと思いますよ。だから最近、たくさん情報が出て来たんでしょうね。社会的な環境も含めて、症状に名前がつくことで認知される。「新型うつ」という名前があったり、「妊活」っていう名前があることで、妊娠には期限があるんだ、とわかるんだと思います。

――先輩が道を開いてくれたんですね。

:体を張ってね。

:でも、最近は「○活」と名前が付くものが多いから、私も何か活動しなきゃって焦っちゃいますよね。

:「○活」流行の根底は、なんでも自分でマネジメントできると思っている気がするんだけど、それは無理。就職にしても妊娠にしてもご縁です。努力すれば実現することって実は少ない。うまい挫折の仕方を学んで、「○活」が上手く行かなくても、他にこんな楽しいことがあると知ることが大切だと思います。

今は教育の現場でも「キャリア教育」というのがあるんですが、「時間マネジメント」や「目標管理」を小学生に教えてる。将来は何になりたいかというゴール設定して、そのために今何をすればいいのか逆算していくんだけど。

:それは意味ないね! 変わるから!

:世の中も変わるし、自分も変わる。世の中のことを知らないときに設定したゴールに縛られていいのは、イチロー選手や本田圭祐選手くらいの人で、そういう人たちは天才だからできるだけ。普通の人は、それより社会を広く知ることが必要。「こじらせ女子」はとにかく経験してみて、「壁にぶつかると痛い」ということがわかれば次の行動が変わってくる。「リスク」だと思わずに「経験」です。赤ちゃんだって、転んで覚えるでしょ。

究極は「地球規模」で考えてみる

:情報収集もいいんだけど、知識をちゃんと血や肉にして「インテリジェンス化」しないとね。理屈を考え過ぎると、動けないことを正当化しちゃうから。「だって好きなんだもん」「嫌なんだもん」っていう“自分の絶対軸”を大切にしたらいいと思う。

:「人間だもの」みたいな? アラサー世代は「中二病」みたいに“悩む”お年頃なんだと思う。だから「アラサーだもの」と開き直ればいい。私は究極に辛い時、「ライカ犬」のことを考えていました。宇宙船に閉じ込められて、実験用に何も知らずに地球の周りを回っていた。その「ライカ犬に比べれば私は幸せだなぁ」と思ってました。

:地球規模で考えたら、今の時代の日本に生まれただけで90%以上幸せですよ。

:本当にそう。

:日本も社会制度が崩壊しかかってるけれど、内紛があるわけでもないし、アメリカほど貧富の差が激しいわけでもない。まだ健康保険も利用できるからね。

:私たちは、オイシイ思いをしてきた「バブル世代」と言われるけれど、ハリボテの豊さだけあって、内情はみんなカードローン地獄とか火の車でしたよ。バカ高いものか、安くて酷いものしかなかったから、洋服でもインテリアでも、安くて可愛いものがある現代のアラサーの方が生活が豊かだと思います。

:ほんと、恵まれてます。もっと胸を張っていいと思う。それに、次の一歩が踏み出せないときは、とりあえず『置かれた場所で咲きなさい』。その場で咲くには「健康」が本当に重要なので、カラダのメンテナンスはしっかりとね。

●ツノダ姉妹 ツノダフミコ(姉) 慶応義塾大学文学部卒。代議士秘書などを経て、1993年にマーケティング会社「ウェーブプラネット」を起業。現在、代表取締役。/角田朋子(妹) 慶応義塾大学法学部卒。ソニー、日本テレビを経て2004年にマーケティング会社「ウェーブプラネット」取締役。2011年『喜婚男と避婚男』(新潮社)、2012年『女地獄の歩き方』(マガジンハウス)を出版。

(穂島秋桜)

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