女性閣僚が相次いで辞任した事情

「女性の活用」を掲げる第2次安倍改造内閣の目玉だった女性閣僚2人が続けて辞任した。小渕優子氏は不明朗会計問題で経済産業大臣を辞め、松島みどり氏は公職選挙法違反問題を追及され法務大臣を退いた。松島氏は「有権者にうちわを配った」という、一般人からすれば「えっ? そんなことで?」とも感じられることで刑事告訴までされた。与党の一部からは「女性閣僚がターゲットにされている」という声もある。やはり女性は目立つと叩かれるものだろうか。今回の2人の女性閣僚の辞職を通して、「女は目立つと叩かれるのか」ということについて、新聞記者や週刊誌記者、ジャーナリストに訊いてみた。

ビラには選挙管理委員会が配布する規定の証紙シールを貼らないと公職選挙法違反

松島氏は自身のイラストが描かれたうちわを有権者に配ったことが「寄付」とみなされ、公職選挙法違反として問題になった。これに対して大手新聞社の記者はいう。

「選挙でビラを配っても受け取ってもらえないので、みな工夫をします。“うちわっぽいもの”を作って配る人は多くて、蓮舫、丸川珠代、山本太郎、森喜朗、谷亮子等々もやっています。なぜ、松島さんだけが問題になったかというと、他の人たちは“これはうちわではなくてビラ”と説明できるようにルールを守っていたからです。ビラには選挙管理委員会が配布する規定の証紙シールを貼らないと公職選挙法違反とされます。他の人たちは“うちわっぽい丸い紙”にちゃんと証紙シールを貼っていました。しかし松島さんのは、持ち手があって、うちわにしか見えないし、また、選挙期間以外の討議資料ということで証紙シールも貼っていませんでした。少しでも公職選挙法に知識があれば“やばいのでは?”と感じる品物です」

二世議員で危機管理能力不足か

一方、小渕氏の不明朗会計問題はどうなのだろうか。総合週刊誌の女性記者はいう。

「かつては選挙活動中は、『炊き出し』といって食事を選挙スタッフに振る舞うこともありましたが、今はできません。ビラ配りを手伝ってくれる人に弁当を出すこともできないのです。父親、小渕恵三元首相の時代と今の違いを優子さんはちゃんと把握してなかったのかもしれませんね。たたき上げの人は、上がってくる課程で危機管理能力を身につけますが、二世議員の優子さんにそういう機会がなかったのでしょう」

女性議員は叩かれやすいのか。小池百合子にはセクハラ都市伝説も

辞職会見で松島氏は「たまたま私も女性ですし、小渕大臣も女性です。ただ、私の言動が問題になったというのは、私が女でも男でも関係ないことだったと思います」と述べているが、実際はどうなのだろうか。政治家取材の経験がある女性ジャーナリストはいう。

「政治の世界は男性の数が圧倒的に多いので、女性議員は目立つのは確かなんです。以前からまことしやかに“小池百合子は男性記者にセクハラをする”という都市伝説が流れているのですが、噂になったイケメン政治記者が『本気で総理になろうと思っていた人がそんなことをするはずがないだろ』と否定していました。また、ある女性国会議員はレストランで席を変えてもらった時に、店員に『わがまま言ってごめんなさいね』と声をかけたそうですよ。上に立とうという覚悟がある人ほど配慮するものです。特に今はネットで何でも暴かれてしまうので、その傾向は強くなっています」

2人は大臣を辞めても議員辞職はしないとしている。今回のことを教訓として、さらに活躍することを祈りたい。

(木原友見)

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