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2013/12/19

女性がスパイ活動に適しているいくつかの理由

アクション映画などでおなじみの「CIA(アメリカ合衆国中央情報局)」。諜報(スパイ)活動で知られるこの機関は発足以来、「ボーイズクラブ」と揶揄されるほど男性中心の職場だった。しかし意外なことに、CIAはここ20年で劇的に女性活用を進め、現在では長い歴史の中でも初めて、女性職員の割合が全職員の半数近くまで増加。さらに、8つのトップポジションのうち、副長官を含む5つのポストを女性が占めているという。

女性諜報部員を雇うことには、どんな意義があるのだろうか。フォーブス誌の記事「Why The Best Spies in Mossad And The CIA Are Women」からご紹介しよう。

CIAの最高の隠し玉は、「女性スパイ」

(以下、翻訳して引用)

CIAで5年間働いたリンジー・モーランは、訓練の後東ヨーロッパに配属され、スパイをスカウトするリクルートエージェントとして活躍した。リンジーによると、CIAの隠し玉、つまり才能あるスパイたちはみな女性だという。

「私のトレーニングクラスにいた女性たちは、海外エージェントのトップリクルーターたちでした。彼女たちの全員が、もともとシークレットサービスを生業としていたのです」

こう聞くと、職業的ファムファタル(男性を誘惑し、情報を引き出す魔性の女)を連想しがちだが、それを置いても女性の能力はスパイに適しているそうだ。

コミュニケーション能力と危機察知能力

「人の心を読むために、誰とでも簡単に友達になれること。その相手の動機や脆弱性をたやすく見つけることができることは、女性に生来備わっている能力のひとつです」

これは、情報源となるターゲットを見つける業務に役立つという。

また男性に比べ脆弱な身体的能力については、「敵を打ち負かすためには、身体的に強靭であることは重要ではありません。対する人物や場所の危険を読み取る能力があれば、地上ではサバイブすることができます。女性はもともと、(自分の身を守るために)いつでも見晴しの良い場所にいて、疑わしい人物やあなたの後をつけそうな人、そして危険な状況に目を光らせているのです。この能力を訓練することによって、物理的に“弱い性”であることを埋め合わせることができるのです」と語っている。

母性を活かしたオペレーション

さらに女性であることを活かせる場面が多くあるという。

「エージェントまたはスパイ、つまりオペレーションオフィサーとして活躍するために必要な技術のひとつが、海外の情報源を管理するということ。この役割は、母親のそれと似ているという人もいます。オフィサーは、情報源である人物の安全を守らなければなりません。多くの場合、彼らは安全性の低い場所にいる。そしてその状況下でオフィサーは、彼らを数多くの危険から守らなければならないのです。まるで子ども相手のような危機管理能力が必要です」

またエージェントを扱う上では、彼らの心配事や苦情を聞く必要がある。

「私のトレーニングクラスの男性は、耳を傾ける方法や、情報を引き出すための訓練が必要だった。これは、女性なら自然にできること」

さらに女性は、例えばホテルの部屋や薄暗いレストラン、停車中の車の中や町のはずれで誰かと会っていても、まったく不自然ではないという。スタンダードな理由は、「逢引」。いつでも、また世界中のどんな状況でももっともらしく聞こえるため、疑われにくいのだとか。

なるほど、聞くほどに、女性のポテンシャルを生かせる職業であるようだ。

(文=Yuka TAKAHASHI)

画像:Original Update byJakob Montrasio